出掛けの1枚。
「すぐ近所の街道沿いに、サボテンの花咲いてるで」。
昨日タクシードライバーさんが教えてくれた店先に、車を停めて撮った。
私があっちからこっちから、上から下から街道に向けて面白く咲くサボテンの花にカメラを向けていると、海外観光客らもスマホをこちらに向けていたので、なんとなし、お互いにっこりしてその場を離れた。
「写真綺麗に撮っといてや」。タクシードライバーさんとの約束を果たしたのでちょっとホッとした。
仕事が終わってまた自宅へ戻るべく、街道沿いのいつもの豆腐屋に立ち寄る。
軒先の燕の雛5羽が、2羽に減っていた。どうやら今日、3羽が次々と巣立っていったらしい。「親鳥も忙しいんえ。巣の子供らも気になるし。飛んだばっかりの子供も気になるし」と、豆腐屋のおばあちゃん。燕の巣の下にハンギングの鉢を上手に引っ掛けて、フンが店前の地面に落ちないように、可愛い工夫がしてあった。
「寂しくなるねえ。この燕、これからどこへ行くんやろ?」と聞くと、「なんか淀の方でみんなで合流して、それから南の島へ行くらしいえ」と、えらい具体的。
また来年帰ってきてくれたらいいなあと言いながら、小袋に三角の厚揚げをポイポイポイとおまけに入れてくれた。
「明日から北海道にお父さんと月曜日まで旅行行くからな。置いとけへんし。燕の巣立つのも見れたし、良かったしな」。
みんなあっちこっちへと行く街道。
良い一日だった。