立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花。
先日、頂いた時にはコロンと硬い蕾だった芍薬が、
まるで空の雲がふわふわと大きくなるように咲いた。
立って見る芍薬、座って見る牡丹、歩きながら愛でる百合、
それぞれ開花期とその丈から、
女性の所作の美しさを形容するとの意味が言葉に込められていると言う。
ぶっきらぼうに、「はい今日のお土産!」と、
ラッピングも簡素な透明ビニール袋のまま手渡された芍薬だが、
お花を手土産にサラッと渡す女性って、
字が綺麗な人同様、美しいと心から思う。
翌朝。玄関の芍薬。
「いってらっしゃい」言う、さながら昭和の大女優。