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奥深き。新潟。

 

 出張で新潟へ。

 前乗りの前泊。京都から東京駅を経由し、新幹線で約1時間半で長岡駅に到着。せっかくなのであと一駅普通線に乗って、醸造文化で栄えた地「摂田屋」地区に向かう。目的地まで駅から徒歩約10分程。夕暮れ間近に着いて、昭和の置き忘れみたいなちょっと寂しい商店街に、地元の高校生達の群れる元気そうな声に救われるような思いがした。

 殿様街道と呼ばれた旧三国街道、日本酒の有名蔵元の牙城にして、江戸時代から味噌や醤油の醸造が行われている摂田屋地区。第二次世界大戦の戦火を免れ、古い街並みが残っていると聞き、ネットで見た、明治時代にサフラン酒という薬用酒を発明して大富豪になった人の蔵屋敷を実際に見たくて訪れてみた。どうやら、土日祝限定で内部も公開されているらしい。中も見てみたいな。また来なきゃ。

 

 翌日、仕事終わりの帰りに長岡駅でお土産をあれこれ買ってみて、お酒や味噌、醤油は言わずもがなだが、和菓子、洋菓子も甘さも大変上品で姿が良く、お茶文化度の高さも伺えた。思えば日本三大銘菓(金沢・森八の「長生殿」、松江・風流堂の「山川」)の一つに挙げられる越乃雪本舗大和屋「越乃雪」を有する地。

 米、日本酒と日頃から身近な筈の新潟だが、まだまだ知らないことだらけ。奥が深そうだ。

 


 摂田屋地区の見どころメインがこちら。

 明治時代。日本酒の名産地・新潟にして日本酒ではない薬用酒「サフラン酒」がこの地で誕生した。

 サフラン、蜂蜜、桂皮、丁子、甘草など20種類以上の植物などを調合した薬用酒で、あの養命酒と当時は人気を二分したそうだ。
 詳しいリンク先があるので、以下添付。読むほどに興味深い。↓


https://sunchi.jp/sunchilist/chuetsu/65824


 さて。そんな摂田屋地区の最寄駅「宮内」駅前には、生姜醤油系ラーメンのパイオニアと称される「青島食堂」なるお店が。
 関西人には一見、色の濃いスープに味も濃い?と思いがちだが、いや、ほんとに食堂の中華そばのような品の良いお味にひたひたーっと、生姜が効いてくる。実に実に美味しかった。


谷口菜穂子写真事務所
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