滋賀県は秦荘エリアへ。
毎度お馴染みせっかく来たのでシリーズ。と、言う事で今回は、湖東三山のひとつで紅葉名所の金剛輪寺を訪れてみた。
3時も過ぎて紅葉時期までまだ少しずれていたせいか、広大な寺領には私一人。庭師さんがせっせと手入れをされているが、拝観料の受付のお母さんと長話した後は全く人の気配が無く、風も止んでいて、とても静かである。
聖武天皇の勅願寺として、行基菩薩が天平13年(西暦741年)に開山された金剛輪寺。本堂は国宝、三重塔や二天門、本殿は重要文化財指定。14軀の仏様は国の重要文化財指定を受けており、その多くは鎌倉初期の銘を有すると言う。山中に城山を有するのは、応仁の乱後の自衛の証、衆徒砦の跡とされる。江戸時代には徳川家の庇護を受け復興したものの、江戸末期、明治維新と歴史の渦にのまれつつも、湖東三山の雄として国家安泰、万民豊楽を祈る道場として今に至る。
回遊式庭園も、本堂へと続く、千躰地蔵が連なる石畳の長い長い参道も、最後の長い石段を上った先の本堂にも心打たれる。雨雲たれこむ空でも、この様である。さぞ紅葉の時期は美しいだろう。が、苔好きの私には今ちょうど花の時期もずれてはいても、震えるほど美しい。
「これだけの寺領になると、維持も本当に大変で、昨今は毎年のように天災も多くて尚困難です。古い歴史には、将軍や大名などの庇護を受けて維持されてきたものも、近代には山の木を財に変えて維持されました。がしかし、現代は木も売れないので大変なんです」と、本堂でお会いした和尚さん。
「京都の五分の1でも、観光の方がこちらにお越しくださったらいいんですが。。。」と。
「しかし今や地元の人間としては、近くのお寺も巡るのが大変なほど人が多くて」と、私は苦笑い。子供の頃は、気楽に遊べたお寺も今は昔。
今年の紅葉狩りは、湖東三山を巡ろうと決めた。上手く日程が調整出来ますように。
名神は湖東スマートインターからすぐのアクセス。関西エリアからだと、実はそう遠くない。
なにせ写真群の緑の大半は、紅葉である。
これらが紅く染まる景色を、是非皆さんも心に留めてみたくはありませんか?
追伸ー山を降りて見かけたのは、京都の山田造園さんのトラックだった。大変見事なお庭のお手入れ。。。